土とともに ‐食の未来は土とともにある‐
menu
ワタミが2002年から取り組み始めた有機農業。千葉県山武市の農場から始まった挑戦は、本州に複数の有機圃場を展開し、北海道で放牧酪農を営むまでとなりました。安全安心な食材をお客さまに届けたいと取り組んだ有機農業ですが、その意味は食材の安全安心にとどまらず、その先につながる命も大切にしながら、多様な生き物との共生を目指すことでした。
有機農業は、多くの微生物や小動物が共生する豊かな土壌づくりから始まります。人が土を耕し空気の道をつくり、たい肥を入れて微生物が育つ環境を整える。すると微生物が増えると同時に、それを食べる小さな生き物も集まります。小さな生き物は動き回ることでさらに土を耕し、微生物同士は相互に作用し合って栄養分をつくり出していく。生きている土の中では、こうした好循環が生まれています。
植物も動物もそれ単体では成り立たず、互いに影響し合って存在している。そのつながりを壊さず生かそうとするのが、有機農業やオーガニックの目指すものなのです。
食の源を育てる有機農業から始まり(1次産業)、食品の価値を高める企画や加工(2次産業)、サービス業や店舗販売でお客さまへと届けていく(3次産業)。1次の生産から、お客さまにお届けする3次まで、全体を設計することで原料の価値や効率を高める取り組みを6次産業といいます。そしてそのサイクルを支えるのが、再生可能エネルギーのほか、環境や多様性に配慮した生産体制であり、さらに副産物は、たい肥などに活用され循環されていきます。
有機農業に始まって、加工、販売を行い、それらを支えるのは自然エネルギー。副産物はたい肥などとして活用し循環されていく。そして環境に配慮した持続可能な方法でつくられた、安全安心な食材が当たり前にお客さまの手元に届く。目指しているのは、そんな未来です。 土はまさにその土台です。豊かな土を育て続けることで、有機農業・オーガニックを広め、すべての命が幸せになる仕組みをつくりたい。「土とともに」には、そうした思いが込められています。 今はまだ、有機農業も、自然エネルギーも、手間やコスト、安定供給など課題は多くあります。微生物の働きもわからないことだらけ。でも……だから何もしないのではなく、できることから一つひとつ挑戦し、次につなげていく。ワタミオーガニックの挑戦はまだ始まったばかりです。